メモ/12月7日「お金」と「時間」
テーマ①「時間」と「お金」とどっちが大事か
年をとって当面の暮らしをなんとかやりくりするお金があり、時間を優先するようになった。今までやったことのないボランティア活動に挑戦してみたが、手ごたえがなくどうしたものかと悩んでいる。という、テーマを挙げた人の発言からはじまった。
「お金」と「時間」が対立する両極だったとしたら、ボランティアはその中間にある。ボランティアの「手応え」=「報酬」とはなんなのか。
参加者の発言の中で印象に残ったのは、つぎの発言だった。
・ 求める人がいて、それに応えることができたら、両者は「幸せ」を感じられる
・ 「お金があって、それで何ができるか」というよりは、「求めるものが先にあって、それに対してお金で何をまかなえるか」と考えるほうがしっくりくる(「お金」か「時間」かという関係から視点を変えられる)
テーマ②「アイデンティティとは」
「自分自身になりたい」という発言が、前回の哲学対話の際にあり、それについて深めるのに、アイデンティティについて考えてみるのも良さそうだと思った。という発言からはじまった。
印象に残った発言
・ 仏教の教えに「因縁果」というのがある。例えば「因」:人と何かについて語ってみたいという欲求、「縁」:哲学対話という集まり、「果」:話し合うという行為やその結果。アイデンティティという捉え方が自分にはなじまず、「因縁果」の中で私が作られもし、変化もすると感じている。
・ 西洋の文学を通して考えてみる。18世紀の市民革命までは、王様、貴族、農民といった身分社会でそれを疑うことはなかった。それが、革命をきっかけに身分制度が崩れ、個々の人たちが生来の権利を持っているという発想が生まれ、「人間というものがある」という発見があった。そこから「私という人間は何か」という問いが生まれた。その後第一次世界大戦を機に、自動小銃が開発され、戦闘の在り様が一変し、世界観が変化した。それまでの「これが本当の自分」(古いアイデンティティ観)から、人や出来事に遭遇し人は変化していく、つまり「アイデンティティとは変化していくもの」(新しいアイデンティティ観)に変わった。
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